野球中継でよく聞く「○○投手、今季15セーブ目!」というアナウンス。
「セーブって何?」「勝利と何が違うの?」と疑問に思ったことがある方も多いはず。
この記事では、プロ野球のセーブ記録の条件や意外と知られていないルールの裏側、歴代のセーブ王たちについて詳しく解説する。
「セーブ」とは何か?
セーブとは、試合の終盤にリードを守り切って勝利に貢献した投手に与えられる記録だ。
勝利投手とは違い、先発でもなく「試合を締める」ことが条件となる。
セーブが記録される3つの条件(NPB公認ルール)
以下のすべてを満たすことで、セーブが記録される:
- リードしている状況で最終回に登板する(9回とは限らない)
- リードを保ったまま試合終了まで投げる
- かつ、次のいずれかを満たすこと
- 3点以内のリードで1イニング以上投げる
- 同点や逆転のランナーが出ている状況(例:無死1塁など)で登板
- 3イニング以上を投げる
つまり「3点差以内の9回に登板して抑える」のが最もよくあるパターンだ。
セーブは「勝利」と両立しない
セーブはリリーフ投手向けの記録であり、勝利と同時に記録されることはない。
「勝利」→試合の流れを変えた投手
「セーブ」→勝ちを守り抜いた投手
という役割分担がある。
セーブのカウント例
| 状況 | セーブがつく? | 備考 |
|---|---|---|
| 3点リードで9回に登板し抑える | ○ | よくあるパターン |
| 5点リードで9回登板 | × | セーブ条件外 |
| 1点リードで7回から3イニング投げ切る | ○ | 3イニング投球条件 |
| 同点から登板→味方が勝ち越し→抑える | × | 勝利投手になる |
クローザーとセットアッパーの違い
- クローザー(守護神):9回を任される絶対的存在。セーブ数が記録される。
- セットアッパー:7回・8回を担当し、試合をつなぐ。ホールドが主な記録。
※ホールドについても別記事で詳しく取り上げ予定。
セーブに関する小ネタ
- 2020年は延長戦がなく、9回で終了だったため、登板機会が減り記録が伸びにくかった。
- 逆に延長12回制の年では、ロングリリーフで3イニング投げてセーブを記録する例も。
- 昭和の時代には「セーブの定義がなかった」ため、昔の名投手にはセーブ数が記録されていないことも多い。


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