「犠牲フライ」の打率と出塁率への影響

野球中継で「犠牲フライで1点」とアナウンスされる場面がありますが、このプレーがどのように記録に残るかは、意外と知られていない複雑なルールが関係しています。

今回は犠牲フライが打率や出塁率、打点にどう影響するのか解説します。


犠牲フライとは?

犠牲フライ(sacrifice fly)は、打者が飛球を打ち上げてアウトになりつつも、走者が本塁へ生還するプレーを指します。アウトになることが前提ですが、打点が記録される得点貢献プレーです。


打数にはカウントされない

犠牲フライは、打数(AB)にはカウントされません
そのため、犠牲フライを打った打者の打率にはまったく影響しない点が大きな特徴です。


打率に影響がない理由

打率は「安打数 ÷ 打数」で計算されます。
犠牲フライはアウトでも打数に含まれないため、分母が増えず、打者の打率はそのまま維持されるのです。


打点が記録される

犠牲フライで走者が本塁に入れば、打者に打点(RBI)が記録されます。
得点に直結するプレーでありながら、打率には影響しないため、貢献度の高いプレーと見なされるわけです。


出塁率には影響する

**出塁率(OBP)**の公式は次の通りです:

OBP = (安打 + 四球 + 死球) ÷ (打数 + 四球 + 死球 + 犠牲フライ)

犠牲フライは 分母には加算されるが分子には含まれないため、犠牲フライを打つと 出塁率は下がります

つまり、打率には影響しないものの、出塁効率を測る指標にはマイナスの影響が出るという点に注意が必要です。


記録上の扱いまとめ

評価指標犠牲フライによる影響コメント
打率変わらない打数に含まれないため
出塁率下がる分母加算で相対的に減少
打点増加する得点を助けるプレーで貢献
打席増加する打席は記録されるが、打数とは別扱い

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