野手なのに勝利投手になった選手はいる?プロ野球で野手が勝ち投手になる条件を解説

プロ野球では、ごくまれに野手がマウンドに上がることがあります。

大量リードされた試合。

延長戦で投手を使い切った試合。

できるだけ投手を温存したい試合。

普段は内野や外野を守っている選手が投手として登板するため、それだけでもかなり珍しい光景です。

では、その野手が投げている間に味方が逆転したら、

野手なのに「勝利投手」になることはあるのでしょうか。

結論からいえば、ルール上は可能です。

勝利投手になるために、

「投手登録されている選手でなければならない」

という決まりはありません。

野手でもマウンドに上がれば投手として記録される

まず重要なのは、

登録上のポジションと、その試合で実際に何をしたかは別

ということです。

普段は外野手。

しかし試合途中からマウンドへ。

そこで打者と対戦すれば、その選手には投手としての記録が残ります。

投球回。

被安打。

奪三振。

与四球。

失点。

こうした数字が記録されます。

つまり野手であっても、マウンドに上がっている間は投手です。

勝利投手になる可能性もある

では、その野手が登板中に味方が勝ち越したらどうなるのでしょうか。

たとえば同点の試合。

8回表から野手Aが登板。

無失点で抑える。

8回裏に味方が1点勝ち越す。

9回を別の投手が抑えて試合終了。

このような展開なら、野手Aが勝利投手になる可能性があります。

普段どこを守っているかではなく、

勝利投手の記録条件を満たした投手が誰だったか

で判断されるからです。

「野手だから勝ち投手にはできない」ではない

成績表を見ると、

投手
捕手
内野手
外野手

と選手が分けられています。

そのため、

「勝利投手は投手登録の選手だけ」

と思ってしまいそうです。

しかし、試合中に投手として登板すること自体は野手でも可能です。

そして投手としてプレーした以上、投手記録の対象になります。

極端な話、

普段はホームランを打っている強打者が、その日の勝利投手になる

ということもルール上はあり得ます。

先発した場合は5回の条件も関係する

では野手がいきなり先発投手を務めた場合は?

これも基本的な考え方は通常の投手と同じです。

先発投手が勝利投手になる場合、通常は必要な投球回数があります。

9回制の試合なら、先発投手には原則として5回以上の投球が必要です。

野手だから、

「3回まで投げれば勝ち投手」

という特別扱いにはなりません。

投手として登板した以上、勝利投手のルールも通常どおり適用されます。

リリーフなら5回投げる必要はない

一方、途中から登板した場合は違います。

リリーフ投手が勝利投手になるために、

5イニング投げなければならない

というルールはありません。

これは野手がリリーフ登板した場合も同じです。

1イニング。

場合によっては、それより短い投球でも勝利投手になる可能性があります。

ここは以前紹介した「1球勝利」や「0球勝利」と同じように、

勝利投手=長いイニングを投げた投手

とは限らない面白いところです。

1球しか投げていない野手が勝利投手になることも理論上可能

さらに条件を突き詰めると、

野手がマウンドへ。

1球だけ投げる。

アウトを取る。

その直後に味方が勝ち越す。

そのリードを最後まで守る。

こうした展開なら、勝利投手になる可能性があります。

つまり理論上は、

野手の1球勝利

まであり得ます。

「野手が投げる」だけでも珍しい。

「その野手が勝利投手」ならさらに珍しい。

「1球で勝利投手」まで加われば、とんでもない珍記録です。

打者としてホームラン、投手として勝利も可能?

これも可能です。

たとえば野手Aがスタメン出場。

序盤にホームランを打つ。

試合終盤に投手として登板。

その間に味方が勝ち越し。

そのまま勝利。

条件を満たせば、

本塁打 1
勝利 1

という成績が同じ試合で記録される可能性があります。

普段のプロ野球ではなかなか見ない成績ですが、ルール上は成立します。

投手がホームランを打って勝利投手になるのとは少し違う

以前のプロ野球では、セ・リーグの試合などで投手が打席に立つことが普通にありました。

そのため、

先発投手がホームラン
↓
そのまま好投
↓
勝利投手

という試合もありました。

これは、

「投手が打者としても活躍した」

ケースです。

今回の話は逆。

本来は野手としてプレーしている選手が投手になり、そのうえ勝利投手になる

というケースです。

似ているようで意味はかなり違います。

二刀流選手ならどうなる?

ここで気になるのが二刀流です。

投手としても野手としても本格的に出場する選手の場合、

「野手なのに勝利投手」

という表現は少し微妙になります。

たとえば投手として先発し、打者としても出場。

自分でホームランを打ち、投手として勝利。

これはもちろん可能です。

ただし本格的な二刀流選手なら、単純な「野手登板」とは分けて考えた方が自然でしょう。

今回想定しているのは、

普段は野手として出場している選手が、臨時的にマウンドへ上がるケース

です。

なぜ野手を登板させるの?

そもそも、なぜプロ野球で野手が投げるのでしょうか。

多いのは投手を温存したいケースです。

たとえば、

8回で10点差。

残りは1イニング。

ここで勝ちパターンのリリーフ投手を使う必要性は高くありません。

翌日以降の試合を考えると、できるだけ投手を休ませたいところです。

そこで野手を登板させるという選択肢が出てきます。

大差で負けている試合では勝利投手になりにくい

ただし、この理由を考えると、

「野手が勝利投手」

がなかなか起こらない理由も分かります。

野手登板は、

すでに大差で負けている試合

で使われやすいからです。

たとえば8回表終了時点で10点差。

8回裏に野手が登板して無失点。

それ自体は見事です。

しかし味方が残り1イニングで10点以上取らなければ勝利投手にはなれません。

野手登板そのものは起きても、勝利投手まで到達するハードルはかなり高いわけです。

接戦で野手を投げさせれば可能性は上がる

逆に、

3対3の同点。

延長戦。

投手をほぼ使い切ってしまった。

仕方なく野手が登板。

無失点で抑える。

その裏にサヨナラ勝ち。

こんな展開なら、野手が勝利投手になる可能性があります。

つまり野手が勝利投手になるには、

大差での「投手温存登板」より、接戦での緊急登板

の方が条件としては整いやすいことになります。

野手登板でセーブはつく?

勝利投手になれるなら、

「セーブもつく?」

という疑問も出てきます。

これも、野手だからという理由だけで除外されるわけではありません。

投手として登板し、セーブが記録される条件を満たせば対象になり得ます。

つまり理屈の上では、

野手に勝利
野手にセーブ

どちらも可能です。

ただし実際の野手登板は大差の試合で行われることが多いため、セーブ条件を満たす場面で野手を登板させること自体が非常に珍しいでしょう。

野手登板でホールドは?

同じ考え方でホールドも気になります。

野手がリリーフとして登板し、ホールドの記録条件を満たせば、投手として記録の対象になります。

つまり、

「選手名鑑では内野手なのに投手成績に数字がある」

というだけでなく、試合展開次第では勝敗に関係する記録まで残る可能性があります。

投手成績を見ると突然野手の名前が出てくることがある

シーズン終了後にチームの投手成績一覧を見ると、

ほとんどが投手。

その中に、

「なんでこの野手の名前が?」

という選手が混ざっていることがあります。

そんなときは、そのシーズンに野手登板を経験している可能性があります。

投球回が、

0.1
0.2
1.0

など、ごくわずか。

防御率まで記録されている。

普段の野手成績とはまったく違う数字が並んでいて面白いものです。

勝利投手は「登録ポジション」で決まるわけではない

野手が勝利投手になれるのか。

答えを考えると、勝利投手という記録の特徴がよく分かります。

重要なのは、

「この選手は普段どこを守っているか」

ではありません。

その試合で投手として登板し、

勝利投手の条件に当てはまったかどうか

です。

だから野手でも可能。

逆に、本職の投手だからといって、勝っている試合で投げれば必ず勝利投手になるわけでもありません。

野手がマウンドに上がったら「勝ち投手の可能性」も見てみよう

プロ野球で野手が登板すると、

球速は何キロ?

変化球を投げる?

抑えられる?

といったところに注目しがちです。

でも接戦なら、もう一つ見てほしいポイントがあります。

この野手、勝利投手になる可能性はある?

という視点です。

野手登板そのものが珍しい。

さらに勝利投手になれば、もっと珍しい。

野球にはポジションを越えて記録が生まれることがあります。

次に野手がマウンドへ上がったら、その投球内容だけでなく、試合のスコアと勝利投手の行方にも注目してみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました