投手がMVPを受賞することはある?プロ野球でMVPになった投手と選ばれる理由

プロ野球のMVPというと、

ホームラン王
首位打者
打点王

など、打線の中心として活躍した野手を思い浮かべる人も多いと思います。

では、

投手がMVPに選ばれることはあるのでしょうか。

もちろんあります。

しかも「かなり珍しい例外」というわけではありません。

圧倒的な成績を残した先発投手が、その年のリーグを代表する選手としてMVPに選ばれることは何度もあります。

一方で、投手なら誰でも同じように評価されるわけではありません。

どんな投手がMVPになりやすいのか。

リリーフ投手でもMVPになれるのか。

投手と野手では何が比較されるのか。

意外と気になる「投手のMVP」について見ていきます。

MVPは野手だけの賞ではない

プロ野球のMVPは「最優秀選手」。

投手限定でも野手限定でもありません。

そのため、

先発投手
リリーフ投手
捕手
内野手
外野手

など、守備位置に関係なく対象になります。

投手が圧倒的なシーズンを送れば、当然MVP候補になります。

「投手には沢村賞があるからMVPには選ばれない」ということもありません。

沢村賞を受賞した投手がMVPになることもあります。

投手がMVPになるときはどんな成績?

分かりやすいのは、リーグを代表するほど圧倒的な先発投手です。

たとえば、

勝利数が多い
防御率が非常に低い
奪三振が多い
投球回が多い
勝率が高い

など。

さらにチームが優勝争いをしていれば、MVP候補として注目されやすくなります。

ただし、

「最多勝なら自動的にMVP」

というルールではありません。

MVPはタイトルの数だけで機械的に決まる賞ではないからです。

大谷翔平は投手としても野手としても活躍してMVP

投手と野手の境界という意味で特別なのが大谷翔平です。

日本ハム時代の2016年、大谷はパ・リーグMVPを受賞しました。

この年は投手として登板する一方、打者としても出場。

いわゆる「二刀流」でチームのリーグ優勝、日本一に大きく貢献しました。

投手だけ。

野手だけ。

という従来の分類では説明しにくい活躍です。

MVPが必ずしも一つのポジションだけの成績で決まるものではないことがよく分かります。

山本由伸は3年連続でパ・リーグMVP

近年の「投手MVP」で特に印象的なのが山本由伸です。

オリックス時代、

2021年
2022年
2023年

と3年連続でパ・リーグMVPを受賞しました。

投手が一度MVPになるだけでも簡単ではありません。

それを3年連続。

この期間の山本は、防御率や勝利数、奪三振などで圧倒的な成績を残し、オリックスのリーグ優勝にも大きく貢献しました。

「投手でもリーグを代表する存在ならMVPになれる」という非常に分かりやすい例です。

田中将大も24勝0敗の2013年にMVP

2013年の楽天・田中将大も代表的です。

この年の田中は、

24勝0敗1セーブ

という驚異的な成績を記録。

楽天は球団創設後初となるパ・リーグ優勝を果たし、その後日本一にもなりました。

田中はパ・リーグMVPを受賞。

「チームの優勝」と「圧倒的な個人成績」が重なった、投手MVPの典型的なシーズンと言えます。

ダルビッシュ有もMVPを受賞している

日本ハム時代のダルビッシュ有も、2007年と2009年にパ・リーグMVPを受賞しています。

エースとして長いイニングを投げ、高いレベルの成績を残す。

先発投手は毎日試合に出るわけではありませんが、登板した試合では試合全体に非常に大きな影響を与えます。

「野手より出場試合数が少ないからMVPには不利」

と単純には言えません。

先発投手は毎試合出ないのになぜMVPになれる?

野手なら年間100試合以上に出場することがあります。

一方、先発投手は基本的に数日に一度の登板です。

それでもMVPになるのは、

1試合あたりに与える影響が非常に大きい

からです。

先発投手が7回、8回をほとんど失点せずに抑えれば、その試合でチームが勝つ可能性は大きく上がります。

さらに年間を通してローテーションを守り、

25試合
150イニング
180イニング

などを投げれば、シーズン全体への影響も非常に大きくなります。

単純な出場試合数だけでは比較できません。

リリーフ投手でもMVPになれる?

では先発ではなく、

抑え投手がMVP

ということはあるのでしょうか。

あります。

日本プロ野球では、リリーフを中心に活躍した投手がMVPを受賞した例もあります。

有名なのが1981年の江夏豊です。

日本ハムで抑えとして活躍し、パ・リーグMVPに選ばれました。

先発投手と比べても登板するイニングは短くなりますが、

僅差の終盤
絶対に失点できない場面

を任される抑え投手の貢献が高く評価されることもあります。

「セーブ王=MVP」ではない

もちろん最多セーブを記録したからといって、自動的にMVPになるわけではありません。

これは最多勝投手と同じです。

MVPでは、

個人成績
チーム成績
優勝への貢献
シーズンを通した活躍

などが総合的に見られます。

そのためタイトルを取っていてもMVPにならないことはあります。

反対に、すべての主要タイトルを独占していなくてもMVPに選ばれる可能性があります。

投手三冠を取ったらMVPになれる?

投手三冠は一般的に、

最多勝
最優秀防御率
最多奪三振

の3タイトルを指します。

これだけの成績を同じシーズンに残せば、当然MVP候補として非常に目立ちます。

ただし、

投手三冠=MVP確定

という規定はありません。

MVPは別の表彰だからです。

同じ年に圧倒的な成績を残した野手がいるかもしれません。

チーム順位にも差があるかもしれません。

そのため「三冠を取ったから自動的にMVP」という仕組みにはなっていません。

沢村賞とMVPを同時受賞することもある

投手には沢村賞という有名な表彰があります。

そこで、

「沢村賞を取った投手はMVPにもなる?」

という疑問も出てきます。

両方を受賞することはあります。

しかし、これも必ずセットではありません。

沢村賞とMVPでは選考の考え方が違うためです。

非常に優れた先発投手として沢村賞を受賞しても、リーグMVPでは別の選手が選ばれることがあります。

逆にMVP投手が必ず沢村賞を受賞するわけでもありません。

最多勝を取っていない投手でもMVPになれる?

これも可能です。

投手の評価は勝利数だけではありません。

勝利数は、

味方打線の援護
リリーフ投手
登板時の得点状況

などにも左右されます。

たとえば防御率1点台で圧倒的な投球を続けていても、味方が点を取れなければ勝利数が伸びないことがあります。

そのためMVPを考えるときも、

「何勝したか」

だけですべてが決まるわけではありません。

優勝チーム以外の投手でもMVPになれる?

ここも気になるところです。

MVPというと、

「優勝チームで一番活躍した選手」

というイメージがあります。

実際、優勝チームから選ばれるケースは多くあります。

しかし、

優勝チームの選手でなければMVPになれない

というルールではありません。

これは投手でも野手でも同じです。

圧倒的な個人成績などが評価され、優勝チーム以外からMVPが選ばれた例もあります。

MVPを見るときには「どのチームが優勝したか」と一緒に確認すると、意外な受賞者が見つかることがあります。

投手と野手はどうやって比べるの?

これはMVPを考えるうえで非常に難しいところです。

たとえば、

投手A
18勝、防御率1点台

野手B
打率.330、35本塁打、100打点

だったとします。

どちらが「より優れているか」を単純な一つの数字で比較することはできません。

そもそも役割が違います。

だからこそMVPは、

「○勝なら○点」

のような単純な計算式で決まる賞ではありません。

投票する側が、そのシーズンで誰を最も価値のある選手と考えるかによって結果が決まります。

MVPとベストナインは別物

投手がMVPになったからといって、

「その年の表彰は全部その投手」

というわけでもありません。

MVP。

ベストナイン。

ゴールデングラブ賞。

各種タイトル。

それぞれ意味が違います。

そのためシーズン終了後の表彰を見ると、

「最多勝はA投手、MVPはB選手」

「沢村賞はA投手、MVPもA投手」

など、さまざまな組み合わせになります。

投手MVPを見るとその年を象徴するエースが分かる

MVPの歴代受賞者を眺めると面白いのは、

「その時代を代表する投手」

が何人も出てくることです。

圧倒的な成績を残したエース。

チームを優勝へ導いた投手。

何年も続けてリーグを支配した投手。

MVPは野手だけの賞ではありません。

むしろ投手が受賞した年を調べると、

そのシーズンでどれだけ圧倒的な投球をしていたのか

がよく分かります。

次にMVPが発表されたとき、野手の打撃成績だけでなく投手成績にも注目してみてください。

「毎試合出場していない投手がなぜMVPなのか」

という視点で数字を見ると、その投手がシーズンに与えた影響の大きさが見えてきます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました