プロ野球もシーズン終盤になると、「優勝マジック20」「マジック対象チームは○○」といった言葉をよく聞くようになります。
優勝マジックについては何となく分かっていても、
「マジック対象チームって何?」
「普通に2位のチームじゃないの?」
「対象チームが負けるとなぜマジックが減るの?」
と疑問に思ったことはないでしょうか。
実は、マジック対象チーム=必ず2位のチーム、というわけではありません。
順位表だけ見ていると少し分かりにくい「マジック対象チーム」について整理します。
マジック対象チームとは?
マジック対象チームとは、簡単にいうと、
「優勝マジックを計算するときに基準となるライバルチーム」
です。
たとえばAチームに優勝マジック「10」が点灯していて、Bチームがマジック対象チームになっているとします。
この場合、Aチームが勝てばもちろん優勝に近づきますが、Bチームが負けてもAチームの優勝に近づきます。
そのため、
- Aチームが勝つ
- マジック対象のBチームが負ける
といった結果によって、マジックの数字が減っていきます。
Aチームが試合をしていない日でも、Bチームが負けたことでマジックが減ることがあります。
「今日は試合がなかったのに、なんでマジックが減ったの?」
という現象が起こるのはこのためです。
マジック対象チームは普通は2位
優勝争いをしているのだから、「首位のライバル=2位」と考えるのが自然です。
実際、多くの場合は2位のチームがマジック対象になります。
ただし、プロ野球では各球団の消化試合数が必ずしも同じではありません。
雨天中止などが重なると、
「2位より3位のほうが残り試合が多い」
ということもあります。
ここがポイントです。
マジックの計算では、現在の順位だけでなく、
そのチームが最終的にどこまで勝ち星を伸ばせるか
も重要になります。
そのため、現在3位のチームのほうが2位よりも最終的な最大勝利数が多くなる可能性があれば、3位のチームがマジック計算上の重要な相手になることがあります。
つまり、
「今一番順位が近いチーム」ではなく「最後まで勝った場合に一番脅威になるチーム」
と考えると分かりやすいです。
なぜ3位がマジック対象になることがある?
簡単な例を考えてみます。
残り試合が、
Aチーム(1位):10試合
Bチーム(2位):5試合
Cチーム(3位):15試合
だったとします。
順位だけなら、当然BチームのほうがAチームに近い位置にいます。
しかしBチームは、もう5試合しかありません。
一方のCチームには15試合残っています。
現在の勝利数によっては、Cチームが残り15試合をすべて勝った場合のほうが、Bチームが5試合すべて勝った場合より最終勝利数が多くなることがあります。
そうなると首位Aチームにとって、本当に警戒しなければならないのはBチームではなくCチームです。
このように、順位とマジック対象チームが一致しないケースがあります。
マジック対象チームが途中で変わることもある
さらにややこしいのが、マジック対象チームは固定ではないということです。
シーズン終盤になると、
- 勝敗
- 残り試合数
- 雨天中止
- 直接対決
- 引き分け数
などによって状況が毎日のように変化します。
昨日までBチームが対象だったのに、今日からCチームが対象になる、といったこともあります。
スポーツニュースで「マジック対象チームが○○に変わりました」と言われるのは、このためです。
対象チームが負けるとなぜマジックが減る?
ここも最初は少し不思議です。
マジックとは大まかに言えば、
「あとどれだけ条件を満たせば、相手が残り試合でどれだけ勝っても追いつかれなくなるか」
を示した数字です。
対象チームが1敗すると、そのチームが到達できる最大の勝利数も1つ減ります。
首位チームからすると、「優勝するために必要な勝利数」が1つ少なくて済むことになります。
だから、自分たちが勝っていなくても対象チームが負ければマジックが減るのです。
「マジック1」なら次に勝てば優勝?
基本的にはそう考えて構いません。
ただし、自分たちが試合をする前にマジック対象チームが負ければ、その時点でマジックが0になり、優勝が決まることがあります。
そのため、
「試合のない日に優勝決定」
「移動中に優勝決定」
ということもあり得ます。
自分たちが勝つことだけが優勝決定の条件ではないのが、マジックの面白いところです。
マジックが減らない日もある
マジックが点灯したからといって、毎日必ず数字が減るわけではありません。
たとえば、
- マジック点灯チームが負ける
- マジック対象チームが勝つ
という結果になれば、優勝への条件は進みません。
逆に、自チームが勝ち、対象チームも負けると、一気に数字が進む場合があります。
終盤戦で「一晩でマジックが2減った」といったニュースが出るのはこのためです。
マジックが消えることもある
一度点灯した優勝マジックが「消滅」することもあります。
マジック点灯後に首位チームが連敗し、ライバルチームが連勝するなどして、再び自力で優勝できる可能性を持つチームが現れる場合があるためです。
そのため、
マジック点灯=優勝決定
ではありません。
かなり優位な状況になったことを示す数字ではありますが、まだ優勝そのものが決まったわけではない、ということです。
「マジック対象チーム」を知ると終盤戦が面白くなる
プロ野球の順位表を見るとき、多くの人はゲーム差に注目します。
ただ、シーズン終盤は「残り試合数」もかなり重要です。
2位より3位のほうが試合を多く残していれば、実は3位のほうが首位にとって厄介な存在かもしれません。
そんなときに登場するのが「マジック対象チーム」です。
マジック対象チームとは、
優勝マジックを計算するうえで基準になるライバルチーム。
そして、
必ずしも現在2位のチームとは限らない。
この2点だけ覚えておけば、ニュースで「マジック対象チーム」という言葉が出てきても分かりやすくなると思います。
シーズン終盤はゲーム差だけでなく、「残り試合数」と「マジック対象チーム」にも注目して順位表を見てみてください。


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