なぜ“満塁ホームラン”は「グランドスラム」と呼ばれるのか?

野球で最大の盛り上がりを見せる瞬間のひとつ──それが「満塁ホームラン」。
日本でも「グランドスラム(Grand Slam)」という表現が定着していますが、この呼び名の本当の由来をご存じでしょうか?

実は、「グランドスラム」はゴルフやテニスから来たのではなく、**カードゲーム「コントラクトブリッジ」**にルーツがあります。
今回はその語源とともに、野球におけるグランドスラムの意味や記録的価値についても解説していきます。


「グランドスラム」の語源は“コントラクトブリッジ”

「グランドスラム(Grand Slam)」という言葉の起源は、カードゲーム「コントラクトブリッジ」です。

ブリッジでは、13トリック(=ラウンド)すべてを獲得することを「グランドスラム」と呼びます。
つまり **「完全勝利」「全部取る」**という意味合いで用いられていたのです。

この“全取り”というイメージが、野球において「満塁の走者すべてを一撃でホームに返す」プレーと重なり、野球用語として“Grand Slam”が定着しました。

✅ まとめ:

  • 原義:コントラクトブリッジ=全13トリックを取る
  • 転用:野球=走者3人+打者=計4得点を一打で取る

なぜゴルフやテニスよりも古い?

「グランドスラム」は現在、ゴルフやテニスの4大大会制覇の意味でも使われていますが、
**最初に使われたのはコントラクトブリッジ(20世紀初頭)**です。
ゴルフやテニスではその後に「完全制覇」という意味で転用されました。

つまり、野球の「グランドスラム」もテニスやゴルフより古い言葉の由来を持っているということになります。




スコア用語としての“SLAM!”

MLBやNPBの公式記録・速報では、満塁ホームランは「GS(Grand Slam)」と略されます。
野球中継やスコアアプリなどでも「SLAM!」の表示がされることがあり、これは観戦者にとっても大きな盛り上がりポイントです。


まとめ

  • **グランドスラムの語源は「コントラクトブリッジ」**で、“すべてを取る”完全勝利の意味から来ている
  • 野球では、満塁ホームラン=走者3人+打者自身で“4点を一挙に取る”一打として転用された
  • 年間の発生数は少なく、記録的にも印象的にも強烈なインパクトを持つ
  • 歴史的にも記憶に残る一打となるケースが多い

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