野球中継で「ファールチップ」と「ファール」が混同されることがありますが、実はどちらも見た目は似ていても、ルール上は全く別のプレーです。
今回はその明確な違いと「三振（K）」との関係を解説します。
ファールチップとは？
ファールチップ（foul tip）は、打者がバットに当てた球が鋭く捕手のミットに直行し、捕手がそれをしっかりキャッチした場合に適用されます（「sharp and direct」「legally caught」）。これは常にストライクとしてカウントされ、三振（K）にも直結します
- ファールチップはボールが生きたまま（live ball）であり、ランナーはリスクを冒して進塁可能です。
- 三振カウントに含まれ、2ストライクのあとでは空振りと同等に「K」として記録されます
ファールとの違いとは？
ファールは、バットにかすった後にグラウンド（または捕手や審判）に落ちた球など、捕手がキャッチしないまま無効になる球です。以下の特徴があります：
- 一般的に**「ボールデッド」となる**
- ランナーは進塁できず、三振にはカウントされない
- 一定の条件下（バントで2ストライク後など）では三振になるケースもあります
「K」と「逆K」の違い
三振をスコアに記録する際、振り切って三振したら通常の「K」、**見逃し三振（打たずに三振した）では逆方向の「ꓘ」**が使われます。
ファールチップは打者が「振った」とみなされるため、通常の「K」ではなく振り三振として記録されます
なぜファールチップとファールは扱いが違うのか
- ファールチップは空振りと動きが同じであり、打者に三振を課すべき場面
- ファールはバッターの打撃行動によってボールが落ちた状態であり、打者に三振を課すべきではないと考えられている。
観戦者の注目ポイント
- 2ストライクで微妙な接触があった場合、「ファールチップ」であれば三振となる＝スコア上の“K”が増える
- 捕手がキャッチすれば「ファールチップ」、落とせば「ファール」、つまり雲泥の差が記録に出る
- “Kフラップ”で「K」が増えるたびに、ただの記号ではなく細かい判定の積み重ねと分かるはずです
まとめ
- ファールチップ＝鋭く当たってキャッチされた球 ／ ストライク・ライブボール・三振に直結
- ファール＝捕手が捕らない球 ／ 球が無効になりランナーも停止
- スコア上の「K」一つにも、ファールチップかどうかによる明確な違いがあります
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