プロ野球は9回で試合が終了するのが基本だが、同点の場合は“延長戦”に突入する。
この延長戦、実は時代によってルールがたびたび変更されている。
今回は、延長戦に関する基本ルールと、その歴史的な変更点を整理してみます。
延長戦の基本ルール(2025年時点)
- 対象:9回終了時に同点の場合
- 最大回数:12回まで
- 時間制限:一部の特別ルール下では3時間30分で打ち切りもあり
- 勝敗:12回終了時点で同点の場合は引き分け
- 公式記録上の扱い:引き分けは「勝率計算には含めないが、勝敗数の記録には含まれる」
延長戦ルールの変遷(過去の主な変更)
年代 | ルール内容 |
---|---|
~2000年 | 延長15回まで |
2001~2010年 | 延長12回へ変更 |
2011~2012年 | 延長3時間30分制限(節電目的) |
2020~2021年 | 延長なし(コロナ対応) |
※特に2020年のコロナ禍での特例ルールは大きな話題となり、「9回打ち切り」が導入されたことで“セーブがつかない試合”も多発した。
なぜ延長は12回までなのか?
延長15回や18回という試合もかつては存在したが、以下の理由から現在の「12回打ち切り」が定着している。
- 選手の負担軽減:長時間試合は怪我や疲労のリスクが高い
- 移動・日程への影響:ナイトゲームが延びると翌日の試合に支障が出る
- 観客の利便性:終電や退場時の安全確保
そのため、現在は12回=現実的な妥協点として運用されている。
まとめ
延長戦のルールは、時代背景や社会状況によってたびたび変更されてきた。
今後も「選手の健康管理」や「ファンの利便性」を踏まえた見直しが行われる可能性がある。
次に延長戦を観る機会があれば、ただの“長引いた試合”としてではなく、ルールの背景や歴史に思いを馳せてみるのも一興だ。
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